子供時代のお話は前回で終了し、今回より本格的にお話がスタートしました。
おとわが出家して次郎法師となってから約10年たっての再スタートです。
第5回は主に亀之丞が井伊谷に帰ってくるというお話でした。
そのきっかけは、鶴丸の父・小野政直の死です。
おとわこと次郎法師の父である井伊直盛には後継者がおらず、政直はある案を直盛のもとへともっていきます。
その案とは、政直の子である鶴丸こと小野政次と、井伊家の家臣である奥山朝利の娘を結婚させ、その子を直盛の養子として迎え、跡継ぎにしてはどうかというものでした。
奥山朝利とは
さてここで出てきた奥山朝利なる人物ですが、これまでも井伊家の家臣としてちょこちょこ顔を出してはいましたが、いったい何者なのか。
奥山家は井伊家の分家筋であったようで、朝利もまた井伊家の血をひいていることになります。
だから作中において、井伊と小野の血が……とかいう台詞が出てくるわけですね。
これに対し、奥山朝利は猛反対。
亀之丞が帰ってくることで、結局反故にされた形となりましたが、史実をみてみると……この奥山朝利なる人物はなかなかの食わせ物だったりします。
彼には多数の娘がおり、その娘を井伊家一門やその家臣団へと嫁がせまくったのが、朝利でした。
政次に嫁ぐことはなかったようですが、その弟である小野玄蕃に娘の一人がのちに嫁ぎます。
また別の娘は同じ家臣の一人として出ている中野直由にも嫁いでいますし、その他作中には出ていませんが、西郷伊予守、鈴木重時(井伊谷三人衆)、菅沼淡路守、橋本四方助、平田森重といった面々にも娘を出しています。
そして極めつけは、娘のひとりである奥山ひよ(大河ドラマの中では「しの」という名前で登場予定)は、亀之丞に嫁ぎ、直政を生むことになるのです。……次郎法師の煩悩は、煩悩で終わってしまうわけですね……。
ちなみに朝利の妹は新野左馬助に嫁いでいるので……井伊家家臣団というのは、姻戚だらけということになります。
小野家の名前について
今回で政次の父である政直が死去しました。
この人物は別名で小野道高ともいったそうです。
政次は別に道好という名前でも知られており、政次よりも道好という名前の方が有名かもしれません。
その弟の名前は玄蕃となっていましたが、これは本名ではなくて恐らく官位とか官職名ですね。
昨年放映された『真田丸』でも高梨内記という登場人物がいましたが、この内記というのも本名ではありませんでした。
ただ玄蕃に関しては朝直という本名も伝わっているので……なぜドラマ中で玄蕃という名前にしたのかは疑問の残るところです。
竹千代登場
さりげなく(?)ですが、重要人物である徳川家康が初登場していました。
将来、その正室となる瀬名も大きく成長していましたが……すでに不幸なオーラがみなぎっている感じですね。くわばらくわばら……。
<<おんな城主 直虎 第4回「女子にこそあれ次郎法師」感想&解説
おんな城主 直虎 第6回「初恋の別れ道」感想&解説 >>