おんな城主 直虎 第2回「崖っぷちの姫」感想&解説など

おんな城主 直虎 第2回「崖っぷちの姫」感想&解説など

 第1回「井伊谷の少女」に引き続き、第2回の感想です。

 初回の放送では主人公である井伊直虎の子供時代が描かれたわけですが、その後の情報で、子役の出演は4週連続になるとのことでした。

 これはなかなか異例なことで、過去の大河ドラマを振返ってみると、大体が最初の1話限りの登場、というものがほとんどです。
 もちろん、子役の登場回が多かったものもあったりしたわけですが、今回はそれでも異例の四回、ということだそうです。

 ということはつまり、主役である柴咲コウさん演じる直虎が見られるのは4回以降、ということになるわけですね。

 情報では、重要な登場人物である三人の子供時代をしっかり描く、ということになっていますが、そもそもにして井伊直虎について語ることのできるエピソードは少なく、子供時代でそれだけ尺をとらないと、以降の話が更に薄っぺらくなってしまうのでは、などと素人考えで邪推したりもしています。

 まあプロの方が脚本をされているのでそんなことはない、と思いたいところですけれどね。

第2回「崖っぷちの姫」

 今回の内容は、おとわの大叔父である井伊直満が謀反を企て今川義元に成敗され、その嫡子である亀之丞も成敗の対象になった、というところから始まります。

 謀反を起こした場合、その罪が一族にも及ぶというのは、どの時代や国でも似たり寄ったりで、当時の日本も例外ではありません。

 ちなみに現代日本においてはいわゆる内乱にあたる行為で、内乱罪が適用されるわけですが、首謀者は死刑または無期禁錮であり、かなりの重罰規定になっています。

今村藤七郎とは

 とまあ、そんな謀反を画策したことで、井伊家にも危難が及びました。
 しかし井伊家は亀之丞の命を助けるために、密かに井伊谷を脱出させ、信濃へと逃亡します。

 この時、亀之丞に付き添っていた人物がいましたが、これは今村藤七郎という人物です。

 何者かというと、正式には今村正実(いまむら まさざね)といい、直満の家老を務めていました。史実としては亀之丞こと井伊直親を匿った人物として知られています。

新野左馬助の位置付け

 とりあえず亀之丞を逃すことに成功した井伊家でしたが、今川に対して亀之丞を差し出せなかったことはそれはそれで失態であり、その失態や謀反の罪を許す条件として、井伊家家老である小野政直新野左馬助に代わり目付けとなり、更にはその息子である鶴丸とおとわの縁談を成立させ、鶴丸に井伊家を継がせる、という下知が下ることになりました。

 さてそこで出てくる新野左馬助という人物ですが、これは井伊家にとって非常に重要な役割を果たした人物として知られています。

 おとわの母親である千賀(祐椿尼)は左馬助の妹であり、つまり新野家と井伊家は縁戚なわけですね。
 そういった事情からか、この左馬助は井伊家の危機のたびにこれを救うために尽力することになります。

 しかしまあ……見ていてこの左馬助の(あくまで表面上の)扱いをどう考えているのかについては、ちと疑問が浮かびました。

 前回の感想でも書きましたが、この頃のおとわの父親の実年齢は20代手前です。それに嫁いだ千賀の年齢はいわずもがな。
 しかしその兄貴の年齢は……いったい何歳のつもりで作中では設定しているのでしょうね。

 左馬助役の苅谷俊介さんの年齢は2017年1月現在で70歳ですので……見た目の上でもかなり老年に差し掛かった人物に見えてしまいます。配役の関係上、年齢差はやむを得ないとはいえ、少なくとも若く見せるような演出はしていないですね。

 苅谷俊介さんが演じられることで、非常に味があって良いのですが、事前に私が想像していた年齢とあまりに違う見た目なので、違和感はありました。

 例によって左馬助の没年は分かっている一方、生年は不明なので何でもありといえばそうなのかもしれませんが、ぱっと見た目で左馬助って千賀の兄貴である、という印象には至らない点は残念な演出です。もちろん、今後分かりやすく演出されるかもしれませんので、期待したいところではありますが。

 そしてもう一つ。

 左馬助は井伊家の目付け、のように語られていましたが、史実では今川家の重臣であり、新野新城の城主でもあった人物です。
 早い話、井伊家当主である井伊直盛と同等以上の身分なわけで、それが目付けに甘んじている、というのは事実上不可能でしょう。

 ちなみに目付けというのは、違法を監察する武士の職名のことです。ある人物が不行跡をしないよう見張る側近のようなものなので、自分の領地を放ってずっと井伊谷にいる、なんてことはありえません。

 それこそ小野政直あたりの立ち位置の方が、目付けとしてはそれらしいんですけどね。

出家への伏線

 時代考証は置いておいて、そんな事情からおとわは鶴丸と婚約を強制されるわけですが、おとわは亀之丞との約束を果たすために抵抗します。

 のちに亀之丞がさっさと別の人物と結婚して子供までできてしまうことを思うと、おとわの一途な様子にはかえって哀しくなるものがあります。

 史実ではその後、おとわは出家してしまいます。
 ドラマの最後ではおとわが自ら髪を切り落としていましたが、婚約を避けるために自ら出家の道を選んだ……という流れにもっていくのでしょう。

 具体的にどういう流れでそうなるかは、第3回に持ち越しですね。


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